サロマ湖とオホーツク海、漁師が届けるそれぞれの美味しさ。
6月ごろ海中に放出されるホタテの赤ちゃんを取るため、チョウチンと呼ばれる採苗機が設置されます。ここに付着した帆立の赤ちゃんが、 ザブトンと呼ばれるカゴに均等に入れられ、水中で育てられます。 翌年5月には5cm 前後に成長し、放流用と育成用とに分けられます。5月の放流時期には、稚貝の入ったザブトンを、通称ドッコイショと呼ばれる機械で巻き上げ、ザブトンから稚貝が取り出されます。
育った稚貝は、佐呂間町内でもおいしく食べられています。
ここから先はサロマ湖内で養殖される稚貝とオホーツク海に放流される稚貝とに分かれます。
サロマ湖内で養殖される稚貝は貝に穴を開けて紐を通す、「耳吊り」という方式で育てられ、2回目の冬を越して3年目の7月頃からサロマ湖内の養殖ホタテとして出荷されます。
また、オホーツク海に撒かれる稚貝は、浜の人たち総出で放流船に詰め込まれ、オホーツク海に放流されます。毎年違う場所に放流され、3年後に海底から回収され、サロマ産のホタテとして出荷されます。
豊富なプランクトンを含む海域で育ったホタテは、内海と言われる佐呂間湖内で育ったものも、外海と言われるオホーツク海で育ったものも、両者とても美味しく、内海産のホタテはまったりとした甘みを感じることができ、外海産のホタテはしゃっきりした歯ごたえと共に甘みを感じることができます。
佐呂間町では、例年4月〜12月採れたてを味わえます。
北海道ホタテ養殖発祥の地であるサロマ湖産のホタテは、粒が大きく刺身などの生食用として、貝付ホタテ・玉冷(貝柱のみ)として出荷されますが、各加工場にて干貝柱・薫油漬け・その他に加工され、世界各地にも出荷されています。
佐呂間町内のさまざまな飲食店でもほたてを使用したメニューが考案されているので、ぜひ召し上がってみてください。シンプルな浜焼きもおすすめです。