緑豊かな国有林に囲まれた絶景宿。ピラオロ荘

宿名:旅館 ピラオロ荘
住所:〒093-0506 北海道常呂郡佐呂間町富武士
電話:01587-2-3590
WEB:https://r.goope.jp/sr-01-0155210032
(コロナウィルスの影響で、営業期間を変更している場合があります。)

60年以上の歴史を誇る町の老舗宿

ここ、ピラオロ荘は国有林内に位置する民宿です。昭和36年に先代が創業したこの宿も60年以上の歴史があるんです。私自身、生まれてから中学生までを佐呂間町で過ごし、札幌で食品卸の仕事に勤めていました。そんな時、先代である父の体調不良をきっかけに私のところへ直接「宿を継いで欲しい」と頭を下げにやってきたのです。私は8人兄弟の3番目でしたが、年上の2人が継がないということで私を頼りにやってきたようでしたし、前々から心のどこかで自分が継ぐんだろうなと予感はしていました。
先代が亡くなる前年の昭和48年、私が27歳の頃に宿を継ぎました。今は女房と2人で宿を営んでいます。
昔は湖畔に10軒以上もあった宿泊施設も年々数が減り、サロマ湖周辺の観光宿としては今となっては1番の老舗となりました。

移り行く時代。変わらぬ絶景サロマ湖。

ここ数年はコロナ渦の影響もあって観光客の方も相当少なくなりましたし、今振り返るとJRが廃線になったり時代の流れと共に宿泊者の数は減っていっていました。それでも隣のピラオロ展望台から眺めることのできる綺麗な景色を一眼見ようと足を運んでくる人は今でもたくさんいます。
宿のオーナーとしては私は2代目ですが、隣にあるピラオロ展望台は実は3代目なんですよ。昔の展望台は今とは異なる形でしたが、自然災害の影響を受けるなどして形を変えてきたのをずっと隣で見てきました。
「ピラオロ」はアイヌ語で「がけのある所」を意味し、湖畔からサロマ湖をもっともよく見渡せる場所に位置しているんです。その昔はアイヌの人々が魚群の見張りをしていたとも伝えられていて、その証拠に畑を耕すと鏃(やじり)が出てくることもあります。
そんな歴史あるこの場所は、なんといってもロケーションが最高です。夏には湖に沈む夕焼けを、冬には一面凍ったサロマ湖を毎日眺めることができるんです。初めてきたお客さんはこの綺麗な景色に必ず驚かれます。

サロマ湖とともにこれからも。

宿でお出しする宿泊者の方向けの食事は和食を中心に、オホーツク海近郊で獲れる素材をたくさん出しています。例えば牡蠣や鮭など観光客の方には海の幸をメインに、その他にも佐呂間名物のブランド豚四軒團(よんけんとん)などもご用意しています。
佐呂間町の最大の魅力は大きな湖があって豊かな生産地であること。魚種によっては収穫量の減少から休漁することも近年はあるけれど、サロマ湖あってこその佐呂間町だと思うんです。
宿のあるこの場所は先代から譲り受けた、ありがたく、恵まれた場所だと常々感じるんです。この場所から何十年も見ているこの景色をこれからも大切に守っていきたいですし、訪れてくださった方にはサロマ湖の美味しいものをぜひ食べて欲しいです。

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