自家製粉蕎麦粉で打つ十割蕎麦、努力の末に生み出された美味しさ。そば処ほん多屋

店名:そば処ほん多屋 本店
住所:〒093-0502 北海道常呂郡佐呂間町永代町59
電話:01587-2-2620
営業時間:11:00~14:30 17:00~19:00
定休日:毎週月曜日
(コロナウィルスの影響で、営業時間・定休日を変更している場合があります。)

始めた理由は、蕎麦が好きだから。

創業は昭和63年で今年で35年くらいになるかな(取材時2023年)。私は生まれも育ちも佐呂間で37歳の時に店を立ち上げたんです。経営は家族でやっています。
店を開く前は運送業をしていたんだけど仕事が無くなって、何をしようかと考えた際に自分が好きな蕎麦で店を出そうと思ったんです。元々、蕎麦打ちの経験はあったけど、店を出すと決めて1年ほど独学で蕎麦打ちを学びました。

大切なのは、他の人が出来ないことを一生懸命すること

世の中には色んな蕎麦がありますけど、余計なものを何も入れない十割蕎麦こそ本来の蕎麦ですから、それを提供しています。
こだわりとかとは違うんだけど、「他の人ができないことを一生懸命することが大切」だと思っていて。人とは違うことをするというか。自家製粉で十割蕎麦を作るというのは、最近は増えてきましたが創業当時の北海道では他にあまりいなかったんです。
だから自家製粉で十割蕎麦を作るために、20数年前に北見市の端野町に自家製粉工場を作りました。北見店も出して、そこは息子が営んでいます。毎朝製粉したそば粉を佐呂間まで運んできて、本店で蕎麦と出汁を仕込んでいるんです。
蕎麦粉は北海道産を使用していて、今は江丹別産がほとんどかな。出汁は化学調味料を使わずに鰹と昆布で取っています。出汁も、最近は色んなものを加えて作られていることが増えてますが、うちは余計なものは入れません。

蕎麦本来の味を堪能できるものから、期間限定メニューまで

店のメニューは、”これが1番人気”というよりも平均的に全部出ますね。皆さん色んな蕎麦を頼まれますよ。敢えておすすめっていうなら、「もり蕎麦」は蕎麦本来の美味しさが伝わり易いかな。他には「冷やしかしわ蕎麦」は雑誌にも掲載されて、北海道新聞さんにも良く店を取り上げてもらったし、テレビの取材もきましたよ。
あと蕎麦以外だとカツ丼が人気ですね、うちのはタレカツなんです。お肉は佐呂間産の豚肉を使っています。養豚業を営んでいる知り合いがいるから、そういった繋がりで。
あとは、10月末くらいから2〜3月までの期間限定だけど、牡蠣蕎麦も良く出ます。
お客さんは地方から来られる方が多いですね。近郊の町以外にも札幌、旭川、帯広、道外からも来てくれていて、7〜8割は町外の方。気に入ってくれて何度も足を運んでくれる方もいるんです。店の奥には40〜50人ほど入れる座敷もあるので、地元の人が宴会で使ってくれたりもして、町民の方達にも助けてもらっていますよ。

何も無いと思うから、努力する。

佐呂間町の魅力は、敢えて言うことは何も無いんじゃないかな(笑)。サロマ湖があって、自然が豊かで、地域の人達の仲が良くて、あと牛が人口よりも多い。でもこれは、他の地域にも言えることだから。
それでもサロマに、店に、足を運んでもらう為には、努力してお客さんや町外の方達が来たくなるものを作るしか無いんだと思っています。ただ普通のことをするのではダメで。もしもそういった努力というものをしていなかったら、もう蕎麦屋ではなかったと思うんですよ。

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